演者は右手にコインを手に持っていて、それを左手に握ります。
左手を開くと、コインは忽然と消えてしまいます。
コインはどこにいったんでしょう?
タネはとても簡単。
演者は最初から何も持っていなかったんです。
マジックでは、こういった“ないものを消す”テクニックを使う時がたまにあります。
基本的にはコインを何回か消して出現させた後(客に「コインがそこにある」と認識させた後)、何らかの形で(客に気付かれないように)コインをポケットかどこかへしまい、最後に“ないものを消す”テクニックを使って消失させるのですが、この種のマジックの練習は演技力が非常に養われます。
なんせ持ってないものを持っているように見せ、それを消えたように見せるのですから。
本当にコインを握っているように見える手の握り方とか、ないコインを左手に移したりする(移したようにみせる)テクニックなんかを、怪しい動作なしでさりげなく行わなければタネがバレてしまうので、演技力が養われるわけです。
演技力を身につけたいと思ったら、やってみてもいいのではないでしょうか?
どんなタイプのお客さんがどーゆー時に目をそらすかといった、人間心理の勉強にもなると思います、きっと(笑)。